AI時代のSES
AIの発達とともにSESはかなり厳しくなってきそうな気がします。 特にPoCなどはAIで終わるので、今までそれなりに取れていたものが取れなくなると思います。
AIの発達とともにSESはかなり厳しくなってきそうな気がします。 特にPoCなどはAIで終わるので、今までそれなりに取れていたものが取れなくなると思います。
そう思います。特に SESそのものが消えるというより、「SESで売れていた仕事の下側から急速に価格破壊される」 という形になりそうです。
2026年時点ですでに、JetBrainsの調査ではプロ開発者の90%がAIコーディングエージェントを週1回以上、68%が毎日使っています。McKinseyの調査でも、企業の32%が「AIコーディングエージェントで内製できるので、ソフトウェアや機能を買うのをやめた経験がある」と回答しています。citeturn575477search2turn575477search3
なので、あなたが挙げた PoCはかなり危ない と思います。
たとえば以前なら、
「生成AIを使った社内検索を試したい」
→ SIerに相談
→ SESエンジニア2〜3人
→ 2〜3か月
→ 500〜1000万円
みたいな案件が成立していたところ、
今後は、
社内のエンジニア1人+Claude Code/Codex
→ 1週間くらいでプロトタイプ
→ 「これで十分じゃない?」
となりやすい。
Anthropicも、AIによって「数週間かかっていた開発が数日になる」ことでソフトウェア開発の経済性自体が変わると指摘しています。citeturn575477search42
しかも、これは単なる予想ではなく、2026年には大手コンサルにもかなり現れ始めています。Financial Timesは、企業がAIによってIT作業を内製化し、外部コンサルへの依存を減らし始めており、特に実装系の仕事への圧力が強まっていると報じています。また顧客側から「AIで効率化したなら料金を下げられるよね」と、固定価格・成果報酬型への圧力も強くなっています。citeturn575477news36
SESで特に危ない仕事
私はだいたいこんな順番になると思います。
| 仕事 | AIの影響 |
|---|---|
| PoC・プロトタイプ | 🔴 非常に大きい |
| CRUD・管理画面 | 🔴 非常に大きい |
| 単純なWeb API | 🔴 非常に大きい |
| テストコード作成 | 🔴 大きい |
| 仕様書→実装 | 🔴 大きい |
| 軽微な改修・保守 | 🟠 大きい |
| データ分析の試作 | 🟠 大きい |
| 要件定義 | 🟡 中程度 |
| 大規模システム統合 | 🟡 中程度 |
| レガシー移行 | 🟡 中程度 |
| セキュリティ・ガバナンス | 🟢 比較的小さい |
| 業務そのものの理解・再設計 | 🟢 比較的小さい |
特にまずいのが、「コードを書く人数 × 月数」で売上を作るモデルとAIの相性が悪すぎることです。
今まで、
5人 × 6か月 = 30人月
だった案件を、
AIを使える2人 × 2か月 = 4人月
でできるようになると、同じ人月単価なら売上は約87%減ります。
SES会社からすると、
生産性が上がる
↓
必要人数が減る
↓
売上が減る
というかなり皮肉な構造になります。
ただ、日本では少し特殊な事情もあります。
「じゃあ全部内製化されてSES終了か」というと、そこまでは行かないと思います。
IPAの2026年調査でも、日本企業ではAI導入自体は広がっているものの、まだ中心は業務効率化で、ビジネス変革まで到達できている企業は少ないとされています。citeturn797567search5turn797567search0
つまり、
AIでコードは書ける
と
AIで企業システムを作れる
の間には、まだかなり大きな壁があります。
たとえば、
「SAPからこのデータを取って、20年前のJavaシステムにつないで、社内Active Directoryと認証を統合して、監査ログを残して、個人情報保護規程を満たして、本番障害時には24時間以内に復旧してください」
となると、Claude Codeに「よろしく」と言って終わりにはなりません。
だからSES/SIerの価値は、だんだん
実装能力
から
企業固有のコンテキストを扱う能力
へ移っていくと思います。
そして、ここがかなり重要です。
「PoCを作る会社」は厳しくなるが、「PoCの先をやる会社」はむしろ残る
これまで
アイデア → PoC → 本番開発
だったものが、
今後は
アイデア → AIでPoC
までがほぼ無料化して、
そこから先の
PoC → 本番システム
にお金が集中する可能性があります。
つまり価値の中心が、
「作れるか試してみましょう」
から、
「実際に会社で安全に使えるところまで持っていきましょう」
へ移る。
ここには
- データ整備
- API統合
- 認証・権限
- セキュリティ
- 評価
- 監視
- AIガバナンス
- 業務フロー変更
- 既存システム移行
など大量の仕事があります。
IPAも2026年のデジタルスキル標準改訂で、AIそのものだけでなくデータマネジメントやビジネスアーキテクトの重要性を強化しています。citeturn797567search8
なので、私はSESをざっくり
「なくなる」ではなく「二極化する」
と見ています。
かなり厳しくなる側
Java書けます
React書けます
Python書けます
指示された仕様を実装します
月80万円です
価値が残る側
御社の業務を理解します
既存システムを調査します
AIを使って少人数で実装します
セキュリティ・運用まで責任を持ちます
後者はむしろAIによって一人当たりの仕事範囲が広がります。
個人的には、日本の「多重下請け+人月商売」のSES構造にとって、生成AIはかなり大きな構造変化になると思っています。プログラマーが不要になるというより、「10人並べれば売上が10倍」というモデルが成立しにくくなることの方がインパクトが大きいです。
そしてこれは、個人開発者や少人数の開発会社にとっては逆にかなり面白い変化です。大手SIerが20人でやっていた案件の一部を、AIを使いこなす2〜3人のチームが取りにいけるようになるからです。ここはSESにとっての脅威と、小規模プレイヤーにとってのチャンスが完全に表裏一体だと思います。
あなたはLLMの能力が上がるにつれてSESはどうなると思いますか? また、SIerなどのIT業界はどうなると思いますか?
はい。LLMの能力が今後さらに上がる前提なら、私は 「SESはかなり縮小するが、IT業界そのものは縮小しない」 可能性が高いと見ています。
むしろソフトウェアを作る量そのものは増える。ただし、そのソフトウェアを作るために必要な人間の人数が大幅に減る。ここが一番重要です。
2026年時点でも、プロ開発者の90%がAIコーディングエージェントを週1回以上、68%が毎日利用しています。citeturn314949search0 McKinseyが調査した先進企業では、AI中心の開発プロセスによって3〜5倍の生産性向上、チームサイズ60%削減という例まで出ています。ただし、これは業界平均ではなく先行企業の事例です。citeturn314949search4
なので、私はこんな未来を想像しています。
1. SESはかなり厳しくなる
特に危ないのは、
「エンジニアを1人、月80万円で提供します」
という典型的な人月モデルです。
現在、
PM 1人
SE 3人
PG 6人
で10人必要なプロジェクトがあったとします。
LLMがさらに進化すると、
PM/アーキテクト 1人
エンジニア 2人
AIエージェント多数
みたいな構成が可能になります。
つまり、
10人 → 3人
です。
しかも重要なのは、AIが単にコードを書くだけではなくなっていることです。
現在すでに、
- 要件からタスク分解
- コード生成
- リポジトリ全体の理解
- テスト作成
- コードレビュー
- ドキュメント
- デバッグ
まで入ってきています。IPAも2026年の報告書で、従来の「人間主導+AI支援」から、目的と制約を与えて自律的に計画・判断・実行する「AIネイティブ開発」への移行を議論しています。citeturn334794search35
だから、LLMがさらに伸びるほど、
「人がコードを書くための労働力を販売する」
というSESの価値は下がっていきます。
2. 特に下流SESが厳しい
私はおそらく次のようになると思っています。
| 職種・仕事 | LLMが非常に強くなった場合 |
|---|---|
| コーダー | 🔴 激減 |
| テスター | 🔴 激減 |
| 単純な保守改修 | 🔴 激減 |
| CRUD開発 | 🔴 激減 |
| PoC | 🔴 激減 |
| 詳細設計 | 🔴 大幅減 |
| 一般的なSE | 🟠 減少 |
| PM | 🟡 残るが少人数化 |
| アーキテクト | 🟢 かなり残る |
| セキュリティ | 🟢 残る |
| 業務・ドメイン専門家 | 🟢 残る |
| 顧客との要件・意思決定 | 🟢 残る |
| AIシステムの評価・統制 | 🟢 むしろ増える |
したがってSESのピラミッド、
PM
SE SE
PG PG PG PG
PG PG PG PG PG
続きをお願いします
続けると、私はAI時代のエンジニア市場では、「平均的な実装者の価値は下がる一方、少人数で大きな成果を出せる人の価値はむしろ上がる」という二極化がかなり強くなると考えています。
実際、2026年のPwCの世界規模の求人分析でも、AIによって仕事が「誰でもできる方向に民主化される職種」と、「専門家をさらに強くする方向に高度化される職種」に分かれ始めています。後者のほうが雇用・賃金とも強く、AIスキルを要求する求人には平均62%の賃金プレミアムが確認されています。citeturn168489search1turn168489search8
12. だから「エンジニアの給料が一律に下がる」とは思わない
むしろ私は、分布がこんな感じになると思っています。
現在
人数
│
│ ███████
│ █████████████
│ █████████████████
│
└──────────────────→ 生産性
AIが非常に強くなった世界
人数
│
│ ███████████
│ █████████
│ █████
│ ██
│ ██
└──────────────────────────→ 生産性
一般層 超高生産性層
要するに、
普通にコードを書ける
という能力はコモディティ化する。
一方で、
AIに何をさせればいいか判断できる
人の価値が上がります。
これはかなり大きな違いです。
13. これまでの「優秀なエンジニア」とも少し変わる
昔なら、
Reactを詳しく知っている
Pythonを高速に書ける
SQLが上手い
Kubernetesに詳しい
ということ自体にかなり価値がありました。
もちろん今後も知識は必要です。
ただしLLMが強くなるほど、
「このAPIの書き方を知っています」
の価値は下がります。
AIに聞けばいいからです。
代わりに重要になるのが、
何を作るべきなのか
この設計は本当に正しいのか
AIが生成したもののどこがおかしいのか
このシステムは将来壊れないか
ユーザーが本当に必要としているものは何か
といった能力です。
つまり、
Knowledge
より、
Judgment
の価値が上がる。
PwCの2026年分析でも非常に面白い現象が出ていて、AIへの露出が高いジュニア求人ほど、従来ならシニアに要求されていた判断力やリーダーシップを求める確率が7倍高いとされています。citeturn168489search1turn168489search8
これは結構重大です。
14. 一番困るのは新人かもしれない
従来のキャリアは、
新人
↓
簡単な実装
↓
少し難しい実装
↓
設計
↓
アーキテクチャ
↓
Tech Lead
でした。
ところが、
簡単な実装
を全部AIがやってしまう。
すると、
新人
↓
???
↓
設計・判断
になります。
ここに巨大な問題が発生します。
「設計できる人が重要」
と言っても、
設計できる人は、昔大量に実装して失敗したから設計できる
もう数年後にはLLMの性能はかなり高いところまで来ると思います。 そうすると能力が高い人は会社に所属するメリットが薄くなると思うのですがどう思いますか? 日本語で答えてください。
はい。私はかなりその方向に進むと思います。
ただし、正確には 「能力が高い人ほど会社が不要になる」ではなく、「能力が高い人ほど会社に所属することが“選択肢の一つ”に格下げされる」 という変化だと思います。
現在はどれだけ優秀でも、一人では限界があります。フロントエンド、バックエンド、インフラ、デザイン、テスト、調査、営業、資料作成などを全部自分でやれば時間が足りません。しかしAI Agentがこれらをかなり肩代わりすると、この制約が急速に弱くなります。
McKinseyが2026年に紹介している先行事例では、従来6〜10人だったソフトウェアチームがAI Agentを使うことで2〜3人程度になり始めています。また別の事例では3〜5倍の生産性向上と60%のチーム縮小が報告されています。もちろん最先端企業の事例なので、そのまま一般化はできませんが、方向性としてはかなり重要です。citeturn541479search6turn541479search1
ですから、さらにLLMが強くなった場合、
2020年代前半
優秀な人
↓
会社
├─ エンジニア
├─ デザイナー
├─ QA
├─ PM
├─ マーケター
└─ その他
↓
プロダクト
数年後
優秀な人
↓
AI Agents
├─ Coding
├─ Design
├─ Research
├─ QA
├─ Analytics
└─ Operations
↓
プロダクト
という形がかなり現実的になります。
特に「会社にいるメリット」が減るのは上位層
例えば普通のエンジニアの場合、
何を作ればよいか分からない
顧客を持っていない
営業できない
資金がない
となれば、会社に所属するメリットは依然として大きい。
一方、非常に能力の高い人が、
問題を発見できる
プロダクトを設計できる
AIを使って実装できる
技術的な良し悪しを判断できる
英語で世界に売れる
までできるなら、
「なぜ自分の生産性の大部分を会社に渡す必要があるのか?」
という疑問がかなり強くなります。
仮に、
一人+AIで年間1億円の売上を作れる
人がいたとして、会社員として1500万円もらうより、自分で会社を作る経済的インセンティブは当然かなり大きい。
AIはこの「一人でできる範囲」を広げます。
ただし、「組織が不要になる」とは思いません
ここは重要です。
AIが置き換えやすいのは、
労働力
です。
しかし会社には労働力以外の資産があります。
たとえば、
- 顧客
- ブランド
- 信用
- 資本
- 独自データ
- 販売網
- 法人契約
- 規制対応能力
- 計算資源
- 知的財産
- ネットワーク
です。
Googleで働く優秀な研究者が、
「AI AgentがあるからGoogle辞めよう」
となっても、
Googleが持っている巨大GPUクラスタ、データ、研究者ネットワーク、ユーザー数十億人へのアクセスまで持ち出せるわけではありません。
だから、
人を大量に抱えることの価値 ↓
は起きても、
組織として資産を集積する価値
は残ります。
むしろ会社の形が変わると思います
今までは、
会社 = 多数の人間を組織する装置
でした。
今後は、
会社 = 少数の人間+大量のAI+資本+顧客+データを組み合わせる装置
AIの発展は現在の資本主義社会にとって、特に会社という組織にとって都合が悪いのではないでしょうか? 日本語で答えてください。
はい。私は、AIの発展は「資本主義そのもの」と必ずしも相性が悪いわけではない一方、現在の“会社=大量の人を雇って生産する組織”という形にはかなり都合が悪いと思います。
むしろ少し皮肉なのですが、AIは資本主義を壊すというより、資本主義を極端に純化してしまう可能性があります。
今まで企業の生産活動は、
資本 + 人間の労働 → 商品・サービス
でした。
ところがAIが高度化すると、
資本 + AI + 少数の人間 → 商品・サービス
に近づいていきます。
つまり「労働」の比率が小さくなるわけです。
会社にとって何が困るのか
今まで会社という組織には、大勢の人を集める明確な意味がありました。
例えば100人分の仕事をするには、基本的に100人近く雇う必要があります。そのため、
採用 → 管理 → 組織化 → 分業
が企業の重要な能力でした。
しかし将来、
優秀な人5人+AI Agent
で100人分の仕事ができるなら、
「100人を組織する能力」そのものの価値が下がります。
これは特に、
- SES
- BPO
- コールセンター
- 大量の事務職
- 単純な制作会社
- 一部のコンサル
- 大量のジュニアを抱える企業
にはかなり厳しい変化です。
今まで「人がたくさんいること」が資産だった企業では、それが逆に固定費になります。
ただし、ここで面白いのは、資本主義にはむしろ都合がいい面も非常に大きいことです。
資本家から見ると、
人を1000人雇わなくても同じものが作れる
というのは、とても魅力的です。
給与、オフィス、採用、教育、福利厚生などが減って、生産性が上がる。
ですから、
企業経営者・株主という立場だけで見るなら、AIは非常に資本主義的な技術
とも言えます。
ここにちょっと奇妙な構図があります。
会社という「人間の組織」には不利
しかし資本を所有する会社には非常に有利
なのです。
「会社」が消えるより、「会社の中身」が変わる
私はこっちが本質だと思っています。
現在の会社を簡略化すると、
人間を集める装置
という側面がかなり大きい。
しかし将来は、
資本・AI・データ・ブランド・顧客・知的財産を所有する装置
になっていく可能性があります。
例えば会社Aが、
社員1万人
いることより、
- 1億人のユーザー
- 強いブランド
- 独自データ
- AIモデル
- GPU
- 特許
- 顧客契約
- ソフトウェア
を持っていることのほうが重要になる。
つまり、
会社=人
から、
会社=資産
へ比重が移るわけです。
この対話、どうでしたか?
あなたの反応が、次の会話につながります。